2019年5大事務所のパートナートラック -4-

major-law-firms
7.5大事務所のアソシエイト弁護士

新人弁護士採用にも表れるよう5大事務所のアソシエイト弁護士の出身大学は、TMI総合を別として東大が約4割を占め、東大偏重が見られます。その他は慶應、早稲田大学出身者が目立ち、京大や中央は法曹人材を多数出している割に5大事務所では少数派となっています。TMI総合は、パートナー同様、出身大学の東大比率の低い出身大学に多様性のある人材構成となっています。

5大事務所のアソシエイトの男女割合は、多少の違いはあるもののほぼ法曹の男女割合となっています。しかし、5大事務所のジェンダー格差の問題は、前述のようにパートナー昇格についてです。

5大事務所アソシエイトのジェンダー別割合

5大事務所アソシエイトの出身大学別人数

5大事務所アソシエイトの出身法科大学院別人数

5大事務所のジェンダー別法科大学院出身者数

8.新人弁護士(71期採用)

5大事務所の71期新人弁護士採用総数は、ジュリナビで既報ですが、ここ数年毎年増加しています。法曹人口が抑制されているにもかかわらず、5大事務所の71期の新人弁護士採用数は増加し、とうとう71期法律事務所就職の弁護士総数の7人に1人、約15%にもなりました。東京三会登録の71期弁護士の中での割合は26.1%と4人に1人が5大事務所に就職したことになります。5大事務所の新人弁護士採用数が今後も増えていくのであれば、今後、新人弁護士(事務就職も企業就職も)の初任給レベルも上昇していくことでしょうか。あるいは、5大事務所によって新人弁護士の給与の2極化が進むのでしょうか? 米国では、いわゆるBig Lawという大都市の大規模事務所の給与レベルと中小法律事務所の給与レベルの2極化が進んでいますが、わが国も同じような方向に進んでいくように思われます。

5大事務所採用の新人弁護士の出身大学及び出身法科大学院は、双方ともに東大、慶應、京大など圧倒的にいわゆる上位校が占めています。ところで71期採用では予備試験合格者採用が著しく増加したことが目を引きます。法科大学院制度が変わる中、5大事務所の予備試験合格者採用が今後も増加していくのか、予備試験合格者数増加とその資質とも関連しリーガルサービス需要者は注視していく必要があるでしょう。

5大事務所新人弁護士の採用人数推移

5大事務所新人弁護士の採用人数推移

5大事務所新人弁護士の出身大学別人数

5大事務所新人弁護士の出身法科大学院別人数

5大事務所新人弁護士のジェンダー別割合

9.71期予備試験合格者

5大事務所はこれまで新人弁護士採用で予備試験合格者の採用を増やしてきました。71期の採用では、予備試験合格者は5大事務所新人採用全体の割合は、48.5%と約半数となり著しく増加しました。なお、71期予備試験合格者採用の女性の割合は、昨年より若干増加し18.1%となっています。

70期の予備試験合格者採用の減少は例外的であったと言えるでしょう。しかし、71期の予備試験合格者採用数の大幅増加は注目されます。5大事務所による予備試験合格者採用がここまで定着し、今後も予備試験合格者採用が増加するのであれば、5大事務所の高額な初任給を考えると、予備試験制度は単なるエリート選抜の手段であり、当初謳われた、経済的な問題を抱える法曹志願者の支援とは実態が全く異なってきています。

5大事務所の71期予備試験経由者の割合

5大事務所のジェンダー別71期予備試験経由者の割合

最初のページに戻る

【1】  [2]  [3]  [4]

■関連コンテンツ
71期司法修習終了者の就職状況 ~6月時点~
米国ロースクール留学について

出典・免責事項・引用・転載等について

  1. 本調査は、2019年6月時点の日本弁護士連合会等の公表データをもとに作成しています。
  2. 本調査はできるだけ正確性を保つよう合理的な努力をしましたが、所属弁護士数は日々変動し、かつ異動情報がタイムリーに日本弁護士連合会に提供されるとは限らないため、調査結果についてジュリナビとして完全性、正確性を保証するものではありません。
  3. 本調査に記載されたコメントはジュリナビ自身の見解であり、法科大学院協会や各法科大学院の見解とは一切関係はありません。
  4. 本調査に記載された調査、編集、分析された内容についてその一部又は全部につきジュリナビに無断で転載、掲載することを禁止します。
タイトルとURLをコピーしました