65期生司法修習生進路調査速報

career-survey

2011年新司法試験合格者を中心とする65期生の司法修習生(予備試験合格者と旧司法試験合格者を含む)の就職動向調査を例年通り行いました。本調査は、ジュリナビ運営事務局が独自調査で新62期から毎年継続的に行なっているものです(過去の調査データはジュリナビの業界トピックスに掲載していますので、ご興味のある方はご覧ください)。

弁護士未登録者は本当に就職困難者か?

現在、ご存知のように法科大学院制度の見直しが行われていますが、日弁連を中心に弁護士の就職難・法曹人口過剰を理由に司法試験合格者の大幅な減少の声が上がっています。昨年末、日弁連はマスコミを通じて12月の弁護士一括登録時点で546名の司法修習生の就職が決まっていないとのセンセーショナルな情報を発信し、マスコミもその意味するところを検証せず受け流し、弁護士の就職難が社会では一般的な理解となっています。しかし、例年、司法修習生の相当数が、司法修習修了後の翌1月以降に弁護士登録を行ない未登録者数は半減します。

調査の結果、1月末時点で289名(男性217名、女性72名)になっており、64期生の昨年同時期の弁護士未登録者数は220名より69名増加しています。但し、65期生数は2,080名と64期生数の1,991名より89名多く、65期生の弁護士未登録者が著しく増加したとは必ずしも言えないでしょう。確かに弁護士未登録者数の増加傾向は見られるもののマスコミで流されたように修習生の4分の1が就職難に陥っているということではありません。

また、最近顕著になっているように企業等の弁護士事務所以外で就職が決まった修習生が、必ずしも修習直後に弁護士登録をせず、就業開始する4月以降に弁護士登録するケース(採用企業にとり入社初日から必ずしも弁護士登録を必要とはしない)とか、弁護士登録しないで法曹有資格者として就業するケース(あるいは、後日、弁護士登録を取り消す)もあります。そのような企業就職修習生が、この289名の中に相当数含まれると推定され(ジュリナビでも企業就職した修習生でもこうした事例を確認している)、弁護士未登録者がすべて就職できていないとは限らないでしょう。法曹有資格者の活動領域が司法の枠を超え拡大し、その働き方も多様化し始めている中、弁護士未登録者数(特に12月の弁護士一括登録時)は、弁護士就職状況の客観的な指標にはならないでしょう。ジュリナビ運営事務局は、今後4月と7月に再度調査を行う予定であり、求人・求職のマッチングが、徐々に進み最終的な65期生の就職状況がその時点で判明してきます。

I  65期生の司法修習と就職状況

65期生の司法修習と就職状況

65期
(2013年1月調査)
64期
(前回調査)
平成23年新司法試験合格者 2,063 2,074
司法修習者(修習生採用者数) 2,001 2,022
司法修習者(修習生採用者数) 2,001 2,022
二回試験受験者(再受験者含む) 2,126 2,047
二回試験合格者 2,080 1,991
新規法曹有資格者 2,080 1,991
検事採用者 72 70
判事補採用者 92 97
弁護士登録者 1,627 1,604
弁護士未登録者 289 220
弁護士登録者 1,627 1,604
事務所所属
(企業内弁護士・即独推定者を除く)
1,516 1,489
企業内弁護士 51 61
即独推定者事務所名あり 41 32
即独推定者事務所名なし 19 22

※65期の人数は現行司法試験の合格者・採用者数含む。

判事補・検事採用数

65期生は、予備試験組も加え前年度より89名多い2,080名となりましたが、判事と検事への任官数は例年と大差なく安定的に推移しています。司法制度改革による法曹人口増加にも係らずこの部分に関する限り大きな変化は見られないようです。

Ⅱ 65期生事務所別採用数ランキング

採用数トップ10の弁護士事務所一覧と4大事務所採用数の変化

採用数のトップ10にはやはり従来通り4大事務所がランクインしています。4大事務所は64期採用を大幅に減らしましたが、65期ではアンダーソン・毛利・友常以外では採用数がやや持ち直しています。まだ世界経済の見通しの暗い中、4大事務所の新人採用数は62期の8割程度であり回復というには程遠いものです。 今回、新しくトップ10にランクインしたのは、弁護士法人北浜法律事務所、及び弁護士法人朝日中央総合法律事務所です。 トップ10新興の弁護士法人アディーレ法律事務所と弁護士法人ベリーベストともにまだ組織規模が小さいのですが、昨年同様ランクインしました。 今後、定期的に新人弁護士を多数採用し続け、組織を拡大していくのでしょうか。

65期採用数ランキングトップ10

事務所法人名 都道府県(※1) 所属人数(※2)
65期採用数
1 弁護士法人アディーレ法律事務所 東京都 116 33
2 長島・大野・常松法律事務所 東京都 336 26
3 森・濱田松本法律事務所 東京都 320 22
4 弁護士法人ベリーベスト法律事務所 東京都 58 19
5 弁護士法人西村あさひ法律事務所 東京都 455 18
6 弁護士法人TMIパートナーズ 東京都 265 17
7 アンダーソン・毛利・友常法律事務所 東京都 310 15
8 弁護士法人TLEO虎ノ門法律経済事務所 東京都 42 11
8 弁護士法人北浜法律事務所 大阪府 90 11
10 弁護士法人朝日中央綜合法律事務所 東京都 25 8

(※1主事務所所在地。)
(※2従事務所(支店)含む所属弁護士人数。提携事務所所属弁護士・外国法事務弁護士は除く。)

4大事務所採用数推移

事務所名・所属 62期採用数 63期採用数 64期採用数 65期採用数
1 長島・大野・常松法律事務所 30 23 19 26
2 森・濱田松本法律事務所 26 19 13 22
3 西村あさひ法律事務所 46 32 17 18
4 アンダーソン・毛利・友常法律事務所 28 27 18 15
総計 130 101 67 81

規模上位100事務所65期生採用数
(※事務所所属人数は提携事務所所属弁護士・外国法事務弁護士含む)

事務所・法人名 都道府県
(主事務所所在地)
事務所
所属人数
65期
採用数
64期
採用数
63期
採用数
1 弁護士法人西村あさひ法律事務所 東京都 459 18↑ 17 32
2 長島・大野・常松法律事務所 東京都 342 26↑ 19 23
3 森・濱田松本法律事務所 東京都 321 22↑ 13 19
4 アンダーソン・毛利・友常法律事務所 東京都 314 15↓ 18 27
5 弁護士法人TMIパートナーズ(※1) 東京都 278 17↑ 14 15
6 ベーカー&マッケンジー法律事務所外国法共同事業 東京都 129 1↓ 5 3
7 シティユーワ法律事務所 東京都 122 5→ 5 5
8 弁護士法人アディーレ法律事務所 東京都 116 33↑ 24 14
9 弁護士法人大江橋法律事務所 大阪府 113 3↓ 7 6
10 弁護士法人北浜法律事務所 大阪府 92 7↑ 4 3
11 渥美坂井法律事務所・外国法共同事業 東京都 89 3→ 3 3
12 伊藤見富法律事務所(※2) 東京都 79 2↑ 1 3
13 坂井・三村・相澤法律事務所(※3) 東京都 74 2↑ 0 0
14 ホワイト&ケース法律事務所(※4) 東京都 64 1↑ 0 0
15 弁護士法人ベリーベスト法律事務所 東京都 58 16↑ 10 6
16 弁護士法人御堂筋法律事務所 大阪府 57 1↓ 3 3
17 弁護士法人淀屋橋・山上合同 大阪府 56 1↓ 3 6
18 外国法共同事業・ジョーンズ・デイ法律事務所 東京都 55 4↑ 1 2
19 牛島総合法律事務所 東京都 50 5↑ 2 3
20 鳥飼総合法律事務所 東京都 48 4↓ 6 5
21 岩田合同法律事務所 東京都 46 0↓ 2 2
22 クリフォードチャンス法律事務所外国法共同事業 東京都 45 4↑ 3 2
23 田辺総合法律事務所 東京都 44 1↑ 0 4
24 弁護士法人TLEO虎ノ門法律経済事務所 東京都 42 11↑ 5 5
24 弁護士法人中央総合法律事務所 大阪府 42 3↑ 2 4
26 弁護士法人三宅法律事務所 大阪府 41 1↑ 0 2
27 光和総合法律事務所 東京都 40 2↑ 0 2
27 東京丸の内法律事務所 東京都 40 0↓ 3 0
27 隼あすか法律事務所 東京都 40 1→ 1 3
30 阿部・井窪・片山法律事務所 東京都 37 0↓ 1 2
31 奥野総合法律事務所 東京都 36 1↓ 2 2
32 あさひ法律事務所 東京都 34 3↑ 1 3
32 桃尾・松尾・難波法律事務所 東京都 34 1↑ 0 0
32 弁護士法人瓜生・糸賀法律事務所(※5) 東京都 34 2↑ 0 1
35 東京法律事務所 東京都 30 0↓ 2 0
35 名古屋第一法律事務所 愛知県 30 3↑ 2 0
35 弁護士法人アヴァンセリーガルグループ 東京都 30 8↑ 7 2
38 真和総合法律事務所 東京都 29 0→ 0 0
38 さくら共同法律事務所 東京都 29 0↓ 2 2
38 横浜綜合法律事務所 神奈川県 29 3↑ 1 4
38 弁護士法人小野総合法律事務所 東京都 29 1↓ 2 4
38 弁護士法人第一法律事務所 大阪府 29 1↑ 0 2
44 虎門中央法律事務所 東京都 28 0↓ 1 2
44 三宅坂総合法律事務所 東京都 28 1↓ 2 2
44 弁護士法人関西法律特許事務所 大阪府 28 0↓ 3 1
44 弁護士法人港国際グループ 神奈川県 28 3↑ 2 1
44 外国法共同事業法律事務所リンクレーターズ 東京都 28 0→ 0 1
44 スクワイヤ・サンダース・三木・吉田外国法共同事業法律特許事務所 東京都 28 0→ 0 0
50 ユアサハラ法律特許事務所 東京都 27 0↓ 1 2
50 ブレークモア法律事務所 東京都 27 1→ 1 1
52 石井法律事務所 東京都 26 1↑ 0 2
52 ひかり総合法律事務所 東京都 26 2↑ 1 1
52 松田綜合法律事務所 東京都 26 1↓ 4 0
52 小沢・秋山法律事務所 東京都 26 2↑ 1 0
52 弁護士法人梅ヶ枝中央法律事務所 大阪府 26 2↓ 4 2
57 東京合同法律事務所 東京都 25 1→ 1 1
57 石嵜・山中総合法律事務所 東京都 25 2↓ 4 0
57 弁護士法人朝日中央綜合法律事務所 東京都 25 2↓ 4 3
57 弁護士法人協和綜合パートナーズ法律事務所 大阪府 25 1↓ 2 1
61 小島国際法律事務所 東京都 24 3↑ 2 1
61 旬報法律事務所 東京都 24 1→ 1 1
61 柳田国際法律事務所 東京都 24 1↑ 0 1
61 代々木総合法律事務所 東京都 24 0↓ 1 0
61 新麹町法律事務所 東京都 24 1→ 1 0
61 弁護士法人きっかわ総合法律事務所 大阪府 24 1↑ 0 0
61 弁護士法人岡林法律事務所 東京都 24 1↑ 0 3
68 城北法律事務所 東京都 23 0↓ 2 1
68 弁護士法人A&Sパートナーズ 東京都 23 3↑ 0 0
68 鴻和法律事務所 福岡県 23 0↓ 1 2
68 虎ノ門南法律事務所 東京都 23 0↓ 1 0
68 弁護士法人堂島法律事務所 大阪府 23 0↓ 1 2
68 弁護士法人東京パブリック法律事務所 東京都 23 2→ 2 3
68 弁護士法人松尾綜合法律事務所 東京都 23 1→ 1 0
68 フレッシュフィールズブルックハウスデリンガー法律事務所 東京都 23 1→ 1 1
76 中村法律事務所 東京都 22 1↑ 0 1
76 三多摩法律事務所 東京都 22 0↓ 1 1
76 東京八丁堀法律事務所 東京都 22 2→ 2 0
76 日比谷見附法律事務所 東京都 22 1→ 1 2
80 島田法律事務所 東京都 21 0↓ 1 0
80 丸の内総合法律事務所 東京都 21 1↑ 0 2
80 弁護士法人北千住パブリック法律事務所 東京都 21 3→ 3 2
80 半蔵門総合法律事務所 東京都 21 1↑ 0 1
80 成和明哲法律事務所 東京都 21 3↑ 0 1
80 弁護士法人東町法律事務所 兵庫県 21 0→ 0 2
86 弁護士法人のぞみ総合法律事務所 東京都 20 2→ 2 2
86 原後綜合法律事務所 東京都 20 2↑ 1 0
86 みらい総合法律事務所 東京都 20 1↑ 0 2
86 東京新生法律事務所 東京都 20 1→ 1 1
86 東京グリーン法律事務所 東京都 20 1↑ 0 3
91 森法律事務所 東京都 19 2↑ 1 2
91 大原法律事務所 東京都 19 1↑ 0 0
91 横浜合同法律事務所 神奈川県 19 1→ 1 1
91 片岡総合法律事務所 東京都 19 2↑ 0 2
91 紀尾井坂テーミス法律特許事務所 東京都 19 2↑ 1 0
91 梅田総合法律事務所 大阪府 19 2↑ 0 2
97 弁護士法人淀屋橋法律事務所 大阪府 18 1↑ 0 3
97 弁護士法人愛知総合法律事務所 愛知県 18 3→ 3 1
97 山下江法律事務所 広島県 18 0↓ 4 0
97 紀尾井町法律事務所 東京都 18 1↓ 2 1
97 中村合同特許法律事務所 東京都 18 0→ 0 1
97 京都第一法律事務所 京都府 18 1↑ 0 1
97 共栄法律事務所 大阪府 18 1→ 1 1
97 坂東総合法律事務所 東京都 18 0→ 0 1
97 虎ノ門総合法律事務所 東京都 18 0→ 0 1
97 弁護士法人中本総合 大阪府 18 0↓ 3 2

(※1提携事務所:シモンズ・アンド・シモンズ外国法事務弁護士事務所、モルガン・ルイス・アンド・バッキアス外国法事務弁護士事務所、ウェイクリー外国法事務弁護士事務所、アーキス外国法共同事業法律事務所)
(※2提携事務所:モリソン・フォースター外国法事務弁護士事務所)
(※3提携事務所:ビンガム・マカッチェン・ムラセ外国法事務弁護士事務所)
(※4提携事務所:ホワイト&ケース外国法事務弁護士事務所)
(※5提携事務所:シンプソンサッチャーアンドバートレット外国法事務弁護士事務所)

Ⅲ 弁護士会別65期生登録数

65期弁護士会別採用数ランキング

弁護士会 65期採用人数 新64期採用人数
東京 309 281
第二東京 233 214
大阪 181 179
第一東京 158 162
愛知県 81 89
横浜 68 70
福岡県 63 55
千葉県 46 26
札幌 39 39
兵庫県 35 33
埼玉 34 43
京都 34 39
広島 28 30
静岡県 27 26
岡山 26 22
仙台 21 23
群馬 15 18
山口県 13 5
福島県 12 10
新潟県 11 12
長野県 11 10
栃木県 10 8
茨城県 10 13
宮崎県 10 8
長崎県 9 9
熊本県 9 14
鹿児島県 9 14
滋賀 9 10
金沢 8 11
和歌山 8 5
香川県 8 9
青森県 7 7
愛媛 7 4
三重 7 13
岐阜県 6 9
福井 6 3
旭川 6 4
山梨県 5 7
沖縄 5 7
山形県 5 4
佐賀県 5 6
島根県 4 4
徳島 4 11
鳥取県 4 4
岩手 3 6
富山県 3 4
秋田 3 3
函館 3 3
奈良 3 5
釧路 2 4
高知 2 4
大分県 2 5
総計 1627 1604
Ⅳ 事務所採用人数別の分布割合

全体で見ると事務所規模別の新人弁護士採用数分布には殆ど変化が見られません。弁護士事務所の組織化、 分業化の速度は遅く、依然、弁護士10名以下の小規模事務所で新人採用の半数を占めています。

65期生事務所採用人数別の分布割合

事務所人数 65期採用数 新64期採用数
人数 構成比 人数 構成比
20名以上 284 18.2% 263 18.2%
11~19名 159 10.2% 162 11.2%
4~10名 601 38.6% 523 36.1%
3名以下 513 32.9% 501 34.6%
総計 1,557 100% 1,459 100%

頭打ちの弁護士事務所採用数

65期の弁護士事務所採用数は64期の同時期と比べやや増加しました。このところ我が国全体の弁護士事務所の新人弁護士採用数は、約1500名前後に推移しており法科大学院制度ができ法曹の供給量が増したにも係らず、弁護士業界は豊富で新しい人材を有効活用し業務拡大できていないようです(もっとも最近の弁護士業務の停滞は景気の影響もあり、複合的な要因も重なっているようです)。

Ⅴ いわゆる「即独」について

今回の調査では即独と推定されるものは、60名(事務所を登録しているもの41名、自宅を住所として登録しているもの19名)です。例年、全体の2~3%が即独と推定されていますので有意な変化は見られません。今後半年程度をかけて、未登録者から即独になるもの、即独から事務所や企業に就職するものが現れるのが通例であり、ジュリナビ運営事務局でのこれからの調査で明らかになります。なお、今回の調査で目をひくのは、65期生同士(2名)で事務所を立ち上げたと思われる例が複数あることです。新人弁護士だけでの事務所運営がうまくいくのか? ジュリナビ運営事務局の調査は、即独の実態の調査には踏み込みませんのでその内容は不明ですが、司法修習生が即独になる理由や事情は様々なようです。

即独推定者 性別 人数
事務所名あり 男性 37
女性 4
事務所名なし 男性 17
女性 2
総計 60
Ⅵ 組織内弁護士としての就職先企業一覧

法曹有資格の企業就職への流れが加速

停滞気味の弁護士業界ですが、弁護士事務所から企業への人材の移動(転職)が経験数年の若手弁護士(特に60期以降)を中心に着実に起こっています。若手弁護士の数が新しい法科大学院制度で増加し、以前より企業が弁護士を中途採用しやすい環境が我が国でもでき始めてきました。 リーガルサービスの需要者側に弁護士が多数移動することは、長期的に見れば需要者側のリーガルサービスの質に対する要求度が高まることにもつながり、弁護士業界の拡大と質の向上には好ましいことでしょう。
新人弁護士の採用も法曹人口増大により弁護士事務所の初任給レベルが下がってきており企業が法曹有資格者を採用しやすくなっています。しかし、今回、65期生の企業就職者は51名と64期の同時期と比べ減少しています。採用現場から見てこの減少には違和感があるところです。4月の再調査の結果と現在法科大学院全体で進んでいる修了生の進路調査の結果を見なければ正確には言えませんが、前述のように、1月末時点で、まだ弁護士登録を済ませていないか、または、弁護士登録を見送っている65期生がいると思われ、企業就職者の実数はもっと多いと推定されます。中途採用に加え、新人弁護士及び法曹有資格者の企業への就職の流れは、司法試験合格者数が、現状かそれ以上の数字で推移すれば、今後一層加速していくと思われます。

以下が65期採用の企業一覧です。複数採用の企業も徐々に目につき始めてきました。また、これまで金融機関、通信や商社が目立っていましたが、採用企業の業種が相当に多様になってきていることが目を引きます。ただ、採用企業は、法務部門を独立して持つような多くの大手企業の本社機能が東京に集中しているところから、法曹有資格の就業機会は、どうしても東京に一極集中します。もし、地方の法科大学院生で企業就職を希望するのであれば、こうした事実は在学中から認識する必要があります。

企業・その他法人別65期生採用数

法人名 都道府県 人数
ヤフー株式会社 東京都 5
東海旅客鉄道株式会社 愛知県 2
税理士法人山田&パートナーズ 東京都 2
日本債権回収株式会社 大阪府 2
エーザイ株式会社 東京都 2
北陸電力株式会社 富山県 2
三菱重工業株式会社 東京都 2
株式会社長栄 京都府 2
メディアスホールディングス株式会社 東京都 1
大塚製薬株式会社 東京都 1
住友生命保険相互会社 東京都 1
塩野義製薬株式会社 大阪府 1
日本興亜損害保険株式会社 東京都 1
株式会社G-7ホールディングス 兵庫県 1
キヤノン株式会社 東京都 1
株式会社イシダ 京都府 1
神鋼商事株式会社 東京都 1
株式会社ウエストホールディングス 東京都 1
日医工株式会社 東京都 1
株式会社オリエントコーポレーション 東京都 1
富士通株式会社 東京都 1
株式会社ドワンゴ 東京都 1
三重県商工会連合会 三重県 1
株式会社みずほフィナンシャルグループ 東京都 1
社団法人全国労働金庫協会 東京都 1
株式会社三菱東京UFJ銀行 東京都 1
新栄電鋼株式会社 大阪府 1
株式会社新生銀行 東京都 1
サトーホールディングス株式会社 東京都 1
株式会社神戸製鋼所 東京都 1
サントリーホールディングス株式会社 東京都 1
HOYAサービス株式会社 東京都 1
日本ガイシ株式会社 愛知県 1
株式会社東機貿 東京都 1
ソフトバンク株式会社 東京都 1
株式会社東芝法務部 東京都 1
みずほ証券株式会社 東京都 1
関西テレビ放送株式会社 大阪府 1
エース証券株式会社 大阪府 1
原子力損害賠償紛争解決センター 東京都 1
総計 51
出典・免責事項・引用・転載等について
  1. 本調査は、最高裁判所広報課へのヒアリングや2013年2月現在の官報や日本弁護士連合会等の公表データをもとに作成しています。また、新62期・新63期・新64期生の採用数については、「ジュリナビ」運営事務局調べ、 「司法修習生進路調査速報」 より引用しています。
  2. 本調査はできるだけ正確性を保つよう合理的な努力をしましたが、所属弁護士数は日々変動し、かつ異動情報がタイムリーに日本弁護士連合会に提供されるとは限らないため、調査結果についてジュリナビとして完全性、正確性を保証するものではありません。
  3. 本調査に記載されたコメントはジュリナビ自身の見解であり、法科大学院協会や各法科大学院の見解とは一切関係はありません。
  4. 本調査に記載された調査、編集、分析された内容についてその一部又は全部につきジュリナビに無断で転載、掲載することを禁止させていただきます。
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