弁護士未登録者は大幅減、法律事務所採用が進む
69期司法修習終了者の4月末時点の就職動向調査を行いました。調査結果は以下の通りです。また、昨1月末時点69期司法修習終了者の就職状況調査の数値および68期司法修習終了者の数値も参考のために掲載しました。
69期司法修習終了者は68期の1,766名とほとんど同数の1,762名となっていますが、弁護士未登録者数は1月末時点から例年通り大幅に減少し、46名(約2.6%)となりました。
弁護士登録者のうち法律事務所に就職者は1,451名であり、昨年と比べ増加しています。法律事務所の新人弁護士に対する需要の強いことがわかります。また、法律事務所からの強い需要のあおりを受けて組織内弁護士就職は、全体は75名(約4.3%)と伸び悩んだ形となっていますが、うち女性割合は40%弱と昨68期と比較して約10%上昇しました。特に女性の場合、新卒で企業に行く人が増えているようです。
69期司法修習終了者の女性割合については、全体で21.1%と昨年比で約2%減少しました。最後に、即独推定者は昨年より若干増加し46名となっています。次回調査は6月末に行う予定であり、その時点で69期司法修習終了者の就職動向が確定的になります。
69期司法修習終了者 就職状況
2017年 1月時点 |
2017年 4月時点 |
男女別人数 | 2016年 4月時点 (68期) |
||
男性 | 女性 |
||||
司法試験合格者 | 1,850 | - | - | 1,810 | |
司法修習終了者 | 1,762 | 1,391 | 371 (21.1%) |
1,766 | |
新規法曹有資格者 | 1,762 | 1,391 | 371 | 1,766 | |
判事補採用者 | 78 (4.4%) |
50 | 28 (35.9%) |
91 (5.2%) |
|
検事採用者 | 70 (4.0%) |
42 | 28 (40%) |
76 (4.3%) |
|
弁護士登録者 | 1,472 (83.5%) |
1,568 (+96) (89.0%) |
1,263 | 305 (19.5%) |
1,533 (86.8%) |
未登録者 | 142 (8.1%) |
46 (-96) (2.6%) |
36 | 10 (21.7%) |
66 (3.7%) |
弁護士登録者(内訳) | 1,472 | 1,568 | 1,263 | 305 | 1,533 |
事務所所属(即独除く) | 1,376 (78.1%) |
1,451 (+75) (82.3%) |
1,181 | 270 (18.6%) |
1,406 (79.6%) |
組織内弁護士 (企業・公的機関・その他団体) |
63 (3.6%) |
75 (+12) (4.3%) |
46 | 29 (38.7%) |
96 (5.4%) |
即独推定者 | 33 (1.9%) |
42 (+9) (2.4%) |
36 | 6 (14.3%) |
31 (1.8%) |
(※2017年、2016年各月時点の%は新規法曹有資格者全体に対する割合。2017年4月時点の±の数値は1月末時点との増減、女性列のカッコ内の%は各属性における女性割合。)
69期司法修習終了者 即独推定者地域分布 (2017年4月時点)
都道府県 |
即独推定者事務所名あり |
即独推定者事務所名なし |
総計 |
||
男性 | 女性 | 男性 | 女性 | ||
東京都 | 9 | 3 | 5 | 1 | 18 |
京都府 | 3 | 1 | 4 | ||
兵庫県 | 3 | 3 | |||
神奈川県 | 2 | 1 | 3 | ||
大阪府 | 2 | 2 | |||
北海道 | 2 | 2 | |||
山形県 | 2 | 2 | |||
茨城県 | 1 | 1 | |||
埼玉県 | 1 | 1 | |||
長野県 | 1 | 1 | |||
静岡県 | 1 | 1 | |||
岡山県 | 1 | 1 | |||
福岡県 | 1 | 1 | |||
鹿児島県 | 1 | 1 | |||
総計 | 30 | 5 | 6 | 1 | 42 |
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